活動内容/排尿管理研究会/第29回

第29回排尿管理研究会  [2012年1月14日(土)]

第29回排尿管理研究会の様子 2012年が稼動し始めました。新年早々にもかかわらず、78名のみなさまがご参加くださいました。
 今回も多岐にわたる発表に、参加者からあたたかい拍手が送られていました。同じ思いを共有する同士への連帯感、励まし、共感の拍手でした。昨年の日本は「きずな」がキーワードでした。排尿管理研究会も「知恵の交換」という信頼の絆が確実に育っています。それを実感した研究発表でした。みなさま、ありがとうございました。

 

<一般講演>

演題1.「在宅高齢者に対する排尿障害の改善への取り組み」
株式会社メッセージ 岡田 真弓

命に関与することが少ない排尿障害は患者さんのQOLを低下させるだけでなく、家族にとっても様々な問題を生じさせます。今回、排尿介護を受けている19名の患者さんと介護をなさっている そのご家族13名を対象に、14ケ月間にわたり改善取り組みで見られた「意識の変化と結果」を、 事例を挙げながら報告いただきました。

演題2.「おむつを外すための、おむつの開発」
ユニ・チャーム株式会社 排泄ケア研究所 船津 良夫

高齢化社会を向かえ、2010年には大人用紙おむつの市場規模は1500億円を超えたと言われます。大人用おむつの性能も進化したとはいえ、今、介護の現場では「安易におむつに頼らない」活動がおこっています。おむつを使うことで人として失ってしまう生活機能をアセスメントしようというものです。介護現場の要望に応えるべく、開発された大人用のおむつの紹介と機能について語っていただきました。

NPO快適な排尿をめざす全国ネットの会 田中 悦子氏演題3.「排尿ネットの会、大阪ヘルスジャンボリー2011に出展して」
NPO快適な排尿をめざす全国ネットの会 田中 悦子

大阪市では「すこやかパートナー」という市民の健康づくりを支援する活動を行っています。当排尿ネットの会も排尿に関する分野で「すこやかパートナー」に登録しています。昨年の10月8日に大阪市が主催する「大阪ヘルスジャンボリー2011」に出展し、排尿相談・残尿測定(ゆりりんによる測定)、血圧測定、NPO活動の紹介、排尿についての啓発活動を行いつつ、残尿測定などに対する市民の意識調査を実施。その結果について報告をしていただきました。

演題4.
発表者体調不良につき、今回は辞退となりました。

演題5.「多職種との連携で行った在宅支援 〜バルーン抜去・おむつはずしまでの検討〜」
一宮市立木曽川市民病院 回復期リハビリ病棟 佐藤 千佳

中心性脊髄損傷のため、前医にてバルーンカテーテルを挿入し、一宮市立木曽川市民病院回復期病棟に入院してこられた患者さんのお話です。患者さん、ご家族の希望である「在宅での排尿の自立」を目標に、バルーンカテーテルを早期に抜去し、尿意・排泄動作の獲得に向け多職種で取り組 んだ事例を報告していただきました。

演題6.「皮膚・排泄ケア認定看護師教育機関受講生の施設状況と排尿管理に関する認識変化について」
昭和伊南総合病院 小澤 恵美

現在、皮膚・排泄ケアの認定看護師教育機関の受講者20名。受講動機の多くは褥痩管理、次いでストーマケア、3番目が排泄ケアに力を注ぎたい人たちでした。しかし、認定看護師として求められる排尿管理の目標は彼女たちの願いとはギャップを感じさせるものでした。そこで、各施設での排尿管理の現状と、受講してからの排尿管理に関する考えの変化についてアンケート調査を実施。その結果を報告していただきました。

演題7.「認知を呈する脳血管障害者の排泄環境調整」
神奈川リハビリテーション病院 作業療法科 一木 愛子

脳血管障害による重度の身体麻痺、さらに認知症を呈し、夫婦2人暮らしで介助者も高齢。そんな状況の中退院を希望した場合、介護負担は深刻です。今回、「トイレで座って行う際、もう少し介助が楽にならないか」との介助者である夫の訴えがありました。そこで、排泄時の問題点を焦点化しつつ、介護負担の軽減を目的とし、物的及び人的環境の介入を行いました。介助方法が身体反応に与える影響を考慮した介助負担についての取り組みが、軽減につながった事例を話していただきました。

演題8.「ホームヘルパーは看た『軽費老人ホームの入所者の排泄の自立援助に関わって!』」
NPO愛知排泄ケア研究会 木全 久美代、藤原 津由子

軽費老人ホームに入居中の72歳の男性は、尿意・便意に気づかず失禁があり、服や寝具の汚染も毎日ある状態にも関らず怒りっぽく、時には介護拒否が見られたそうです。しかし、人間の尊厳を守るという排泄の基本理念を忠実に行ったおかげで、周囲の気持ちを受け入れるようになりました。自尊心を傷つけないケアが思いがけない結果を生み、心あたたまる報告が聞けました。

演題9.「尿意と転倒の関連性について」
Trees 看護師 上本 こづえ

高齢者の転倒について研究はされていますが、転倒を引き起こす歩行の生理的原因については言及されていません。そこで、なぜ、ベッドから起きようとするのか、その部分に着目し、転倒の多い整形外科病棟の看護師さんにヒアリング調査を実施。今回、その結果報告をしていただきました。発表の後半は、昨年の9月に視察に行かれたインドの病院や、そこで働く看護師さんたちの様子を、悠久のインド音楽に合わせてスライドで紹介していただきました。

有限会社きちっと コンチネンス・サロン 佐藤 文恵 氏演題10.「経過報告:直腸脱固定ベルトからつながる、医療と地域支援のコラボレーション」
有限会社きちっと コンチネンス・サロン 佐藤 文恵

排泄ケア専門外来とコンチネンス・サロン、地域の有償ボランティアサポーターとの協働によって、直腸脱に悩む在宅高齢者の意欲回復・QOL向上・自立支援に携わった成功事例経験を紹介していただきました。これからの医療に必要な、地域住民のネットワークによる支援の一例として、大変興味深く参加者の関心を引いたお話でした。

演題11.「携帯型近赤外線組織酸素モニタシステムを用いた膀胱血流の評価の試み     
                 〜膀胱内圧所見との比較ならびに鍼灸治療時の変化について〜」
宮崎大学 医学部外科学講座泌尿器科学分野 片山 祐一

近赤外線分光法(NIRS)は非侵襲的に生体内の血液量・酸素化状態を計測できる方法です。今回、膀胱環境の変化に伴う膀胱血流を評価するために、膀胱内圧測定時にNIRSを用いて恥骨上縁より膀胱壁のヘモグロビン酸素濃度を測定し、また、膀胱水圧拡張後の後療法として仙骨孔内鍼通電による鍼灸治療時に膀胱血流への影響も合わせて検討した事例を報告していただきました。

演題12.「経尿道的手術後のテネスムス症状に対する鍼通電療法の有効性に関する検討」
明治国際医療大学 臨床鍼灸学 伊藤 千展

経尿道的前立腺切除術、経尿道的膀胱腫瘍切除術後の尿道カテーテル、留意中のテネスムス症状(尿意切迫感、尿道痛、下腹部痛など)に対し、低周波鍼痛電療法を無作為化比較試験により検討した結果報告をしていただきました。

 

<特別講演>

梅田ガーデンシティ女性クリニック ウロギネセンター長 竹山 政美先生特別講演「骨盤臓器脱メッシュ手術、事始め」
梅田ガーデンシティ女性クリニック ウロギネセンター長 竹山 政美先生

竹山先生が骨盤臓器脱を治療にメッシュを用いた低侵襲手術tension‐free vaginal mesh(TVM手術)を日本に紹介されたのが2005年。以来、現在までTVM手術は日本では最多の1600症例もなさ第29回排尿管理研究会の様子っています。今回の講演では、TVM手術を始めるに到った経緯、日本で施行可能なTVM手術の確立。そして、まだ進行中である術式の問題点や改善点、元患者さんたちで結成されている「ひまわり会」などについて語っていただきました。

〜詳しい内容は、会員専用ホームページに掲載しております。是非ご覧ください。〜

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