活動内容/排尿管理研究会/第25回
第25回排尿管理研究会 [2010年1月16日(土)]
<一般講演>
「THIS IS IT
−ちょっと気になる尿モレと自分らしい暮らしを支える尿ケア専用品について」
株式会社リブドゥコーポレーション 岡崎 真規子
「介護として行える排尿管理について」
株式会社メッセージ 山川 功
「自立排泄支援における作業療法士の役割 〜効果的なチームアプローチに向けて〜」
茨城県 石岡市医師会 介護老人保健施設 ゆうゆう 渡邊 基子
「自立排泄支援の援助技術」
ユニ・チャーム株式会社 排泄ケア研究所 船津 良夫
「居場所づくり」
公益社団法人地域医療振興協会磐梯町介護老人保健施設 りんどう 府榮野 弘昭
「Pressure-flow studyなんて簡単!- Urodynamicsの考え方と実際 -」 さく病院 看護部 辻本 利喜子
「広汎子宮全摘出術を受ける患者へのパンフレットを用いた術前からの関わり」
市立堺病院 看護局 山本 絵美子
「施設入所のために尿道カテーテルを留置せざるをえなかった1例」
国立長寿医療センター 横山 剛志
「在宅自己導尿指導管理簿を用いた指導、経過管理についての検討とその後」
関西医科大学附属枚方病院 泌尿器科 佐藤 紀子
「がってんできるか頻尿の原因」
京都市立病院 泌尿器科 上田 朋宏
<特別講演>
特別講演 「女性泌尿器科疾患と漢方療法」
女性医療クリニック・LUNAグループ 理事長 関口 由紀 先生
◆漢方について
「漢方」というと漢字ばかりで難しく感じるかもしれませんが、実際は簡単で覚えなければいけないことは小学6年生くらいの知識で大丈夫なので、今回一緒に勉強してみましょう。
◆初診時に
できる限り多くの症状を記載することをお勧めします。当院では、まず胃、咳、頭痛、めまいの症状を改善する薬を出すことにしています。
◆漢方の柱
3つの柱があります。
・冬湯液(とうえき)
・鍼灸
・理学療法= マッサージ
治療の基本は「養生」です。
◆腎
おへそからの下は薬の効果が出にくいです。従って泌尿器の症状は他の症状よりも時間がかかります。
◆腎虚症状について
「腎虚」はほとんど老化に近い意味です。目や耳が弱くなり、頑張りが利かなくなり、おしっこも近くなります。腎虚の症状の出現には男女差があります。
◆老化(腎気の減少)
〜老化(腎気の減少)のイメージをビジュアル化してもらいました。〜
腎気を無駄に使うかどうかで寿命が決まります。
◆陰陽論について
夏は陽で冬は陰、体は陽で心は陰、若者は陽で老人は陰、男は陽で女は陰とされています。陽は優れて楽しい、陰は劣ってつまらないわけではありません。陰陽は運動エネルギーの量のバランスで、その関係も固定されたものではなく、時間的にも空間的にも常に変化しています。
〜基本処方についてもご説明いただきました。〜
◆実証(陽)と虚証(陰)について
ストレスに対する反応がにぶい人は症状がなく、一般的には身体が強いといわれています。病院に来られる方の約8割が虚証で、2割が実証です。虚証の方で不快な症状に悩みながらも実証の方よりも身体を酷使せず、体力を温存すれば、実証の方よりも長生きできることが多いです。
◆「冷え」について
局所的な体温のアンバランスであり、「のぼせ」も「冷え」の一種です。水と血が関係していることが多いです。「冷え」は下記の4つに分類されます。
・全身的な冷え
・水毒による冷え
・瘀血による冷え(のぼせや動悸を伴うことが多い)
・気逆(気が逆に流れ、冷えとのぼせが混在)
◆骨盤底を支える筋肉や靭帯の老化
骨盤底を前、真ん中、後ろに分けると、
・前が緩むと尿失禁
・真ん中が緩むと排尿困難
・後ろ側が緩むと夜間頻尿や骨盤痛
・どこも最初から緩むとOAB(過活動膀胱)の症状が現れます。重症になるとテープやメッシュで痛んだ人体を補強する手術をおこないますが、手術するほどの程度でない場合、漢方や骨盤底筋体操をおこないます。
◆脳と膀胱の老化
現在OAB(過活動膀胱)の方が多数おられます。よく眠れない方はOABの可能性があります。
〜LUTS(下部尿路症状)とOAB、その原因についてご説明いただきました。また、症例と治療法、どういった薬を内服するかさまざまなケースもご紹介いただきました。〜
◆膀胱の粘膜の生まれつきの弱さ
〜症例と治療法についてもご紹介いただきました。〜
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