活動内容/排尿管理研究会/第22回

第22回排尿管理研究会  [2008年6月22日(日)]

<一般講演>

「私の体験談(間質性膀胱炎)と間質性膀胱炎をより理解いただくために」
間質性膀胱炎患者の会「ともの樹」 大瀬 春江、有田 聖子、桂田 正子

「女性採尿空間の研究」
癒しのトイレ研究会 賀来 尚孝

「新型尿流量測定装置による尿量・尿流率検査の改善」
TOTO株式会社 医療機器販売推進G 鳥尾 倫彦

株式会社アールスリーヘルスケア 『かいごのみかた』編集長 藤原 由佳氏「知恵と元気を共有する介護の日常応援誌『かいごのみかた』を創刊して ―介護者が求める声―」
株式会社アールスリーヘルスケア 『かいごのみかた』
編集長 藤原 由佳

「統一された腎瘻造設患者の初回指導 ―腎瘻模型を作成して―」
大阪市立総合医療センター 泌尿器科外来 田中 悦子

「小児および後期高齢者過活動膀胱に対するソリフェナシン、トルテロジンの 安全性、忍容性および治療効果」
JA尾道総合病院 泌尿器科 梶原 充

「脳血管障害患者に対する鍼治療の検討−MRI所見による鍼治療の適応について−」
明治国際医療大学 本城 久司

横浜元町女性医療クリニック・LUNA,横浜市立大学大学院医学部泌尿器病態学講座 関口 由紀氏「脊髄電気刺激療法(SCS)で、疼痛コントロールが可能になった 重症間質性膀胱炎の2例」
横浜元町女性医療クリニック・LUNA,
横浜市立大学大学院医学部泌尿器病態学講座 関口 由紀

「自覚症状と下部尿路機能の関係」
原三信病院 泌尿器科 武井 実根雄

「排泄ケアネットワーク構築の要点 −北九州市の取り組みから−」
産業医科大学 医療科学講座 舟谷 文男

「北九州市の排泄相談窓口“さわやか相談窓口”と医療の連携」
産業医科大学 泌尿器科 西井 久枝


<特別講演>
「困った排尿障害のケア」そして「もっと困った排泄ケアの統一」  
特定医療法人財団新和会 八千代病院 看護部長 永坂 和子

八千代病院 看護部長 永坂 和子氏◆はじめに
30年近く看護師をしております。泌尿器外来での仕事が当初3ヶ月の予定が13年になり、排泄に深くかかわるきっかけとなりました。常日頃から排泄看護・介護のことを考えていますが、なかなか現場が動いてくれないことがあります。

◆排尿障害ケアの現場での問題点とは?
患者に尿失禁・頻尿があっても検討しない場合があります。泌尿器科の医師でも「おむつで何が悪いの?」、「夜間頻尿は仕方がない」などと発言することがあります。認知症の患者の排泄の問題を「仕方がない」とあきらめてしまうことがあります。また、ベッドサイドに平気でおむつが置いてあったりします(おむつを下着と考えてください!)。

◆看護ケアの基準 衛生基準
ナイチンゲールがイギリスの病院で基本事項の統一がされていないことを発見し、独自の統一基準を考案し、1859年に出版されました。

◆機能障害の診断とケアの適切性

  • 排泄機能が適切に評価され、機能の維持・向上に向けたケアが展開されていること
    排尿障害患者のケアを適切に行うためには、排尿障害の原因と背景を正しく判断する(アセスメント)ことから始めなくてはなりません。
  • 排泄機能障害の原因が診断され、機能の回復に努めること
    排泄機能障害の患者については、機能障害の原因が医学的に診断されており、必要に応じて泌尿器科医などの専門診療科の医師の助言が得られる体制が整備されている必要があります。
  • 排泄機能の維持・向上に努めること

現場で排泄ケアをきちんとおこなうには、マニュアルを統一する必要があります。

  1. 排泄機能障害の原因が医学的に診断されている
  2. 排尿訓練など排泄機能の回復に向けたプログラムが整備されている
  3. 必要に応じて専門医(泌尿器科医師等)から機能障害の原因が診断され、機能回復について助言している
  4. 排泄の自立に向けて、多職種が協力して取り組んでいる

〜また、機能回復プログラムについても説明されました。〜

◆おむつ使用の検討
アセスメント(排尿日誌 3日間)を行った後、分析・失禁タイプを分類し、おむつが必要か検討します。アセスメントをおこなうことにより、おむつがとれるかどうかはだんだんとわかってきます。おむつをはずせる患者、はずせない患者に分け、おむつをはずせる患者はトイレ・ポータブルトイレ・安楽尿器・尿器などの使用を考えていきます。おむつをはずせない患者は、排尿日誌からおむつ・パッドを選択します。

◆カテーテル抜去の方法
2時間ごとの排尿チェックで、排尿あり・なしで分け、残尿量で排泄道具の使用や間欠導尿の併用などを考えていきます。

◆排泄機能の維持向上に努めるには?
安易におむつや留置カテーテルの装着に頼らず、本人の機能レベルに合わせた排泄方法が考えられていることが重要です。患者ごとの排泄パターンを把握し、トイレ誘導等に工夫が見られるなどの取り組みが必要です。

おむつを使用するにしても、個々の状態に合わせた大きさや素材などが検討され、その患者にとって適切と思われるものが選択されていなければなりません。おむつ交換は、画一的に行わずに個々の状態に応じて適宜交換されている必要があります。

◆困ったケア1

  • 尿がもれる
  • 尿が近いのに「ない」と言って困る
  • 一人でトイレに行こうとして転倒、転落、骨折する(一番よく困っていること!)
  • 認知症の人がおむつをすぐはずしてしまう、おむつを食べてしまう
  • ストーマをいじる
  • トイレの便器周囲が汚れる
  • 放尿・放便
  • 留置カテーテル自己抜去
  • 毎日、おむつから横漏れ、寝衣・寝具の汚染などです。

◆困ったケア2
回復病棟や療養病棟では、よく家族より無理なお願いがきます。例えば「トイレに行けるようになるまで病院に置いてください」、「家に帰っても誰もみる人がいません」といったことです。→どこにゴールをおくか、入院のときからある程度考えておいたほうがよいでしょう。

〜栄養管理と食事指導の適切についても説明されました。〜

◆診療報酬 排泄の場合
現在、排尿日誌を記録したりアセスメントしても診療報酬では認められていません。診療報酬上に点数がのれば、もっとスタッフが頑張ると思うのですが…。

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