セミナー・ワークショップ/介護セミナー

第18回「快適な排尿をめざすセミナー」を開催しました。

日時: 2009年4月11日(土) 13:30〜16:30
場所: メルパルク京都

1.「排尿学講座:入門編 〜快適な排尿をめざすために知ってほしいこと」
京都大学大学院医学研究科 医師 杉野善雄 (NPO理事)

正常な排尿メカニズム、現場で問題となる尿失禁や尿閉への対応法、最近話題となっている 夜間頻尿についてお話いただきました。
 
2.ケーススタディー「夜間頻尿の事例」
日本コンチネンス協会 看護師 山口 昌子 (NPO理事)

夜間頻尿の事例を通して、どこにポイントを置いてケアするべきなのかをディスカッションしました。
 
まとめ
京都市立病院泌尿器科 医師 上田朋宏

内容

1.「排尿学講座:入門編 〜快適な排尿をめざすために知ってほしいこと」
排尿学とは
京都大学大学院医学研究科 医師 杉野善雄氏 (NPO理事)医療、看護、介護、製薬、メーカーが知恵を集めて「快適でない」排尿を余儀なくされている患者に手をさしのべる方策を議論し、まとめ、発信する学問です。各人が現場で見つけたこと、感じたことを周りの人に伝えることから始まります。

〜普段の膀胱や正常な排尿についてもおさらいしました。〜
 
「快適でない」排尿の種類とそのメカニズム
(1)もれる
もれるのは、出口が緩い時だけではありません。特に高齢男性では、前立腺肥大症によって尿が出せずに膀胱が一杯になってそこから漏れだす「溢流性尿失禁」が多く見られます。見分けるには、「残尿」(病院などではエコーやブラダースキャンで検査)をチェックします。
(2)でない(でにくい)
年を取るに従って、若い頃よりは排尿の勢いは弱くなります。一つの目安として、1回の排尿に30秒以上かかると何らかの異常が起きている可能性があると言われています。男性の場合は前立腺肥大症(時に前立腺癌)、女性の場合は術後の神経障害や性器脱、尿道狭窄を考えます。

〜引き続き、前立腺肥大症への対応(検査・治療等)をお話いただきました。〜
 
(3)ちかい
おしっこがちかい(頻尿)には、色々な原因があります。今までお話した、もれる(尿失禁)の人も、でない(前立腺肥大症)の人も「おしっこがちかく」なることが往々にしてあるのです。頻尿の人の膀胱では、何が起こっているのでしょうか?過活動膀胱(尿意切迫感:必須 頻尿、夜間頻尿を通常伴う)が考えられます。

〜過活動膀胱の診断と治療(行動療法・薬物療法)についてお話いただきました。〜
 
夜間頻尿の基礎知識
定義は、夜間に排尿のために1回以上起きなければならないということですが、臨床上は夜間に2〜3回起きるとき、薬で治療したりします。

〜夜間頻尿と転倒、夜間頻尿と生存率との関係や夜間頻尿の危険因子についてもお話いただきました。〜
 
夜間頻尿の治療
現時点では生活指導にまさる治療法は確立されていませんが、指導内容として、高齢者であっても無理なく継続できるよう、また、制限が厳しくなりすぎないように配慮し、
・過剰な水分摂取の制限(1日に摂る水分量は体重の約2%で十分です)
・就寝時間の是正(あまり早く寝ると排尿のリズムが崩れます)
・昼間の適度な運動(1日20分以上歩くようにすると、排尿の状態もよくなります)
・就寝中の保温(夜あたたかくして寝ます)
  などに気をつけましょう。
 
まとめ

「もれる」、「でない」、「ちかい」、といった異常があるときに、患者の体の中で何が起こっているかを考える必要があります。今回の内容を手がかりにして、日々接する患者や、現場からあがってくる要望に誠実に対処をし、分からないことはそのまま放っておかず、本研究会などで相談し、解決するようにしていきましょう。それが、「排尿学」なのです。


2.ケーススタディー「夜間頻尿の事例」
第18回「快適な排尿をめざすセミナー」の様子正常な排尿、腹圧性尿失禁、切迫性尿失禁、溢流性尿失禁、機能性尿失禁といった排泄パターンを学習しました。その後グループに分かれ、事例ごとに、腹圧性失禁、切迫性失禁、溢流性失禁、機能性失禁のどの失禁が考えられるか、夜間頻尿の原因や対応方法などについてディスカッションしてもらいました。

最後はグループ代表に発表いただきました。
 
第18回「快適な排尿をめざすセミナー」の様子
第18回「快適な排尿をめざすセミナー」の様子

【NPO快適な排尿をめざす全国ネットの会 事務局】
〒604-8172 京都市中京区烏丸通姉小路下ル場之町599 CUBEOIKE6階
TEL : 075-257-8120 / FAX : 075-257-8260 / E-mail : info@hainyo-net.org
◆お問い合わせいただく前の注意事項◆
この連絡先は、各セミナー、研究会及びNPO会員の問い合わせに限ります。
会員以外の方の症状及び病院紹介に関する問い合わせには、 返答いたしかねますのでご了承ください。
詳細は各病院にお問い合せください。
Copyright(C) Comfortable Urology Network All rights reserved 2005.
ページの先頭にもどる