セミナー・ワークショップ/介護セミナー
第16回「快適な排尿をめざすセミナー」を開催しました。
日時: 2008年11月8日(土) 13:30〜16:30
場所: メルパルク京都
- 1.「排尿障害・泌尿器についての基礎講座」
- 京都市立病院泌尿器科 医師 上田 朋宏
排尿障害についてのアセスメントをはじめ、泌尿器の病理、解剖の基本的な箇所を復習しました。
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- 2.「医療機関における接患・接遇マナー、ロールプレイング part1」
- 有限会社ハーランドプロジェクト 代表 畠田 智津子 氏
医療現場における「接患・接遇」について、ホスピタリティ・マインドやスキルを参加者と共に考えました。
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- まとめ
- 京都市立病院泌尿器科 医師 上田朋宏
内容
1.「排尿障害・泌尿器についての基礎講座」
〜今までの復習をおこないました。〜
- ・膀胱とは
- 膀胱には、簡単に説明しますと、おしっこをためる・出す機能があります。平均して200〜400mlためることができます。残尿50ml以下でもちゃんと出すことができます。出す・ためるといった機能は、自分の意識とは無関係です(自立神経が働きます)。交感神経(闘う、緊張したときの神経)で尿をため、副交感神経(ゆっくり休む、エネルギーを蓄える)で尿を出します。交感神経をブロックする薬で尿を出しやすくしたり、副交感神経をおさえる抗コリン剤で膀胱収縮を抑え、尿を出すのを調節することができます。
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- 下部尿路症状
- 定義として一番大事な症状です。蓄尿症状(おしっこをためることが難しい)、排尿症状(尿を出すのが難しい)、排尿後の症状と分類できます。
〜尿意切迫感、腹圧性尿失禁、夜尿症など、さまざまな症状についてご説明いただきました。〜
〜約20年前、排尿の問題に対する十分な治療がおこなわれていなかったとき、病院で取り組みをどのように始めたのかについてもご紹介いただきました。〜
2.「医療機関における接患・接遇マナー、ロールプレイング part1」
話し方について
例えば、朝、患者さまに、「おはようございます、どうなさいましたか」と聞くとします。同じ言葉でも言い方によっては、あたたかくも冷たくも聞こえます。このように聞き方がとても大切になってきます。
〜「自分の目標は?」、「自分がどうなりたいのか?」、参加者にマップを作成してもらいました。〜
- 接客において付加価値をつけることとは?
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サービスが100%から101%になるよう、付加価値をつけるようにしましょう。接客において挨拶は当たり前ですが、患者さまに、「外は寒かったでしょう」、「暑かったでしょう」などと、あたたかい言葉をかけてあげますと、101%のうちの1%の付加価値がつきます。
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- 人気のある看護師さんとは?
- よく笑う看護師さん、点滴の注射の上手な(スキルのある)看護師さんが人気があります。
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- 言葉のかけ方
- 言葉をかけることはとても大事なことですが、歯の浮いた言葉はよくありません。心を込めましょう。また、だめなことはだめ、ほめることはほめる、といったけじめも大切です。患者さま及びご家族からの信頼を得ると、協力を得ることができます。それには日々の言動や態度が大事になってきます。
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- 一番大切なこととは?
患者さんの名前を呼ぶこと、呼び方に気をつけること、笑顔で接することです。笑顔には4つの笑顔があります。20%(わずかに微笑む)、40%(口元を上げて笑う)、60%(歯をみせて笑う)、80%(「わーすごいわね」と笑う)です。100%の笑顔はありません(ばか笑いになってしまう可能性があります)。また、病室内で患者さまに嬉しいことがあった場合でも、同室の方が幸せでない場合、20%の喜びごとで済ます心配りが必要になってきます。
〜「仕事上マスクをしているので、どのような笑顔をつくればよいのか」、「長い間待たされて大声を出して怒る患者さまにはどう対処したらよいのか」等の会場からのご質問に答えていただきました。〜
〜最後にセミナーの感想を、参加者から1人ずつうかがいました。〜
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