セミナー・ワークショップ/介護セミナー

第9回「快適な排尿をめざすセミナー」を開催しました。

日時: 2007年6月16日(土) 13:30〜16:30
場所: ぱ・る・るプラザ京都

1.「排泄にかかわる住宅改修」
有限会社 第一営繕 取締役社長 稲村吉則
2.「在宅での排泄管理について 〜排泄管理の工夫により介護負担が軽減された例〜」
宮崎三愛園在宅介護支援センター 介護支援専門員 坂本増美
まとめ
京都市立病院泌尿器科 医師 上田朋宏

内容

1.「排泄にかかわる住宅改修」有限会社 第一営繕 取締役社長 稲村吉則氏

介護の住宅改修に関する全般的な話と排泄に関する住宅改修の留意点についてお話いただきました。


A.介護の為の住宅改修工事全般について

改修工事にあたって、まずは本人の為に行うことが大前提です。何が不自由なのか、何をすれば良いかによっても改修内容が変わりますので、改修工事の打ち合わせには、できるだけ本人が参加するようにします。本人の参加が難しい場合は、家族や介護関係者、医療関係者、建築関係者などにも協力してもらう必要があります。また、例えば段差にしても症状別で設定する段差が変わってきます。したがって、本人の症状と生活状況を把握する必要があります。

次に本人や家族からの要望や現状を把握することも必要になります。介護が必要な場合、介護をする方が介護しやすいように考慮することも大切です。

建築関係者との打ち合わせは必ず見積書を提出してもらい、見積書は2社以上とる、見積もりについては名称や数量などできるだけ詳しく書いてもらう、などが大切になってきます。



B.排泄に関する改修工事関係

移動と移乗、出入り口の開口と健具の形状、便器、介護・福祉機器(ポータブルトイレ・オムツ)などについてお話いただきました。具体的には、

  • 手すりは絶対下地のあるところに付けること。手すりがなければ、下地を作った上でその部分に手すりを取り付けること。
  • 新築の場合、最初から手すりや段差解消を考える必要はない。ただし、いつでも手すりをつけたり、段差がとれるように手すりの下地もつけておく。
  • 階段の手すりは両側につけると一番よいが、片側だけつける場合、階段を降りるときの利き手側につける
  • トイレや浴室などの扉は、スペースが許せば開き戸ではなく引き戸が一番よい。出入り口の建具(ドア)が片開きの場合は外開きにする。→これは、内開きの場合、建具が外から開けられず助けることができなくなるため。

などのアドバイスをいただきました。

詳しくは、稲村さんが出版された本『介護の為の住宅改修』、もしくは有限会社第一営繕さんのホームページをご覧ください。ホームページアドレスは、http://www.fr-d.com/ です。




2.「在宅での排泄管理について
    〜排泄管理の工夫により介護負担が軽減された例〜」

宮崎三愛園在宅介護支援センター 介護支援専門員 坂本増美氏介護負担は、排尿管理の工夫によりかなり減らすことができます。今回、介護支援専門員の立場から、このような介護負担が軽減された事例を中心としたお話をしていただきました。


・在宅介護支援センターでの介護相談について

相談者:
家族や配偶者が認知症の方、老老介護で疲労の方、独居で孤独と不安で苦しむ方、在宅で終末期を迎える方

相談内容:
寝たきりの方の介護、排泄管理、住宅改修問題、虐待等
そのうち、排泄に関する相談は、

  • ・オムツや排泄補助具選び
  • ・尿漏れ
  • ・衣類の汚染
  • ・夜間のオムツ交換の負担
  • ・認知症による不潔行為
  • ・トイレへの移動経路

などの問題が寄せられています。

〜また、宮崎県の高齢化率の予想、高齢在宅介護者の排尿状態実態調査、宮崎市の人口と高齢化率、宮崎市介護認定者の排尿障害者の推定についてデータを用いて説明されました。〜


・高齢者在宅介護者の排尿障害に対する問題点

・自立できなくなると、頻尿・尿失禁者が急増→自立者に向けて尿失禁予防が必要になります
・低い医療機関への受診率→在宅高齢者の排尿状態は的確に捉えられているでしょうか
                  →介護従事者の注意深い排尿の観察も重要です
                    適切な排尿指導もできれば、尿失禁予防になります!


・頻尿と尿失禁

頻尿が進むと尿失禁につながります。
尿失禁のある人は、尿失禁が心配で早めにトイレへ行こうとしています。
→これは 膀胱を広げる機会を自ら消しています。次第に膀胱はさらに小さくなり、頻尿は悪化します。
→膀胱トレーニングで膀胱をのばしてみましょう!




・頻尿・夜間頻尿アンケートのまとめ

検尿・残尿測定・排尿記録の施行、ガイドラインの認知度などについて調査したところ、泌尿器科、婦人科、内科では大きな開きがありました。

〜また、少しでも介護負担を軽減すべく工夫をされておられる老夫婦の事例、家族・関係者など多くの専門職のサポートによるチームケアで在宅介護を行うケースをご紹介いただきました。〜


・医療費の比較(宮崎市の試算から)

緩和ケア病棟と在宅末期総合診療と比べると、医療費・自己負担・保険料など緩和ケア病棟のほうがはるかに高く、費用の差は大きな開きがあります。


・排泄の問題は社会の問題

排泄は人権尊重のキーポイントです。排泄等の介護放棄は虐待理由のワースト3にランキングされています。また、認知症予防のためにも、安易にオムツ導入をしてもよいのでしょうか?


・介護支援者が考えなくてはいけないこと

正しいアセスメント・問題点を抽出、ご本人・ご家族の意向の確認、将来的にどうなるかを予測、経済的基盤の考慮、介護力・マンパワーを知ること、本人・介護者の生活の質を維持することなどです。


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