セミナー・ワークショップ/介護セミナー

第6回「快適な排尿をめざすセミナー」を開催しました。

日時: 2006年11月18日(土) 13:30〜16:30
場所: ぱ・る・るプラザ京都

1.「尿失禁の基礎知識」
京都大学大学院医学研究科 医師 杉野善雄
2.「軽失禁の少量モレ対策」
株式会社リブドゥコーポレーション 開発・マーケティング部 木寅芳子
3.「体験学習:骨盤底筋体操を身につけよ
日本コンチネンス協会 看護師  山口昌子
まとめ
京都市立病院泌尿器科 医師 上田朋宏

内容

1.「尿失禁の基礎知識
膀胱について
京都大学大学院医学研究科 医師 杉野善雄氏

日頃存在が意識されない膀胱ですが、膀胱がないといかに大変かといいますと、膀胱癌などの手術で膀胱を取った方の一部が、お腹に袋をつけて大変な苦労をして管理されていることを考えるとおわかりになるかと思います。膀胱は、繰り返す膀胱炎、出産、お腹・腰の手術、脳梗塞・糖尿病といったさまざまな原因で痛んでいきます。そのことにより、頻尿、尿失禁といった問題がでてきます。尿失禁はその中でも特に困っている方が多い病気です。30歳以上の女性の3人に1人、40〜59歳の女性の約半数が経験しているのです。

尿失禁について

尿失禁は大きく分けると、次の4つに分類されます。

  • 腹圧性尿失禁
    咳、くしゃみ、大笑い、重い物を持ち上げたときなどお腹に力がかかったときに漏れる。女性に多い原因として、尿道が短く、括約筋が弱い、泌尿器を支えている筋肉(骨盤底筋)が弱い、便秘、冷え性があげられる。
  • 切迫性尿失禁
    前ぶれなく尿がしたくなり、トイレに間に合わず漏れる。原因として過活動膀胱(OAB)があげられる。
  • 溢流性尿失禁
    ダムの水が漏れるように、ぱんぱんになった膀胱から尿が漏れる
  • 機能性尿失禁
    運動機能の障害や痴呆のため、きちんとトイレで排尿できずに漏れる
膀胱のしくみ

膀胱のしくみや尿道の立体構造や断面についてご説明いただきました。

病院では

漏れる量が少ない場合は、骨盤底筋体操
次に切迫性尿失禁との混合型を考慮し、内服治療(過活動膀胱に対しては、抗コリン剤を使用)
漏れる量が多い場合や薬が効かない場合、手術療法があげられます。

このような人には手術療法がお勧めです

重症の人、保存療法で効果が上がらない人、一気に治してしまいたい人、スポーツの楽しみたい人。

おしっこの漏れのまとめ

おしっこの漏れる原因はいくつかありますが、腹圧性尿失禁と切迫性尿失禁が重要です。いずれも治療をすればよくなり、生活の質(QOL)が高まります。



2.「軽失禁の少量モレ対策」

株式会社リブドゥコーポレーション 開発・マーケティング部 木寅芳子氏生理用品と尿パッドの違いをご説明いただきました。
現在、さまざまな種類の尿パッドが発売されており、150cc対応の薄型の尿パッドもありますが、「こんなに薄いパッドで大丈夫だろう か?」と不安の方もおられます。この場合、その方の安心感を優先させ、もう少 し厚いタイプのパッドをお勧めする場合もあります。


3.「体験学習:骨盤底筋体操を身につけよう

骨盤底筋体操とは:
骨盤底筋がゆるむと、尿漏れの原因となりますが、この骨盤底筋を鍛えることによって、尿失禁を改善することを目的とした体操です。骨盤底筋体操は、簡単に家庭や外出先でもおこなうことができます。また、毎日続けることが大切です。

骨盤底筋体操の回数の目安としては、
 すでに漏れがある:1日80〜100回
 予防のために行う:1日50回
早い人で体操を始めて2〜3週間くらいで効果があらわれます。
車を運転する人が、赤信号の度、毎日100回くらい体操を行ったら治ったという報告もあります。

体操を行っても尿失禁が改善しない場合には、受診をお勧めします。

セミナー風景セミナー風景セミナー風景

例えばみんなで温泉に入り、急におならが出そうになる場合、どうしますか?肛門と膣をしめようとしますね。このような場面を考えながら、ゆっくり肛門と膣を閉めてください。
座ったままでも、さまざまな形で体操を行うことができます。これなら乗り物に乗っているときや家でテレビをみているときにも簡単におこなうことができますね。

セミナー風景 セミナー風景

仰向けの体操をしました。リラックスしやすい姿勢で、これなら布団の中でもおこなうことができます。

ひじやひざを使って、うつ伏せの体操も行いました。



4.「まとめ」

尿漏れ1つにしても、患者さんに対して「尿が漏れていますね」というのと「おしっこで困っておられませんか?」と声をかけるのとでは全然違います。「尿が漏れていますね」ということにより、怒られたり、心を開いてもらえなかったりします。人間関係をきちんと作っていかないと、尿失禁の相談を受けることは難しいと思われます。


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